「遥斗、ちょっと待ちなさい!!」 「杏、足遅い。もう少し運動した方がいいんじゃない?」 「うるわいわね!!生意気!!」 ぴょこぴょこと逃げていく遥斗の背中を追いかけていると、かすかに胸がざわついた。 キャッキャとはしゃぐあたし達は、はたから見たらどういう関係に見えるんだろう。 あたしと遥斗は先輩と後輩。 ただ、それだけの関係だ。