上履きを脱ぎ靴に履き替えると、傘を持った遥斗が一年生の下駄箱の前で立っていた。 「傘持ってきたんだ?用意がいいね」 「天気予報で夕方から雷雨になるって言ってたから」 「夕方から……?」 「そう。杏は持ってきたの?」 「ううん、持ってきてない」 「だと思った」 遥斗はさも当たり前のようにそう言う。