「俺、バッチリ盗撮しようとしてたところ見たから。俺が証言したら捕まるかもね?」 「や、や、やめてーー!!もう二度とこんなことしません!!本当に誓うから」 名前も知らない彼に泣きつくあたしに彼は満足そうに頷く。 「そっか。それならいいけど」 「本当におまわりさんに言わない……?」 「言わないよ。俺、そんなに嫌な奴じゃないし」 「よかったぁ……――。ていうか、あなたは誰?この学校の生徒……だよね?」 彼の着ている服はうちの学校のもの。 だけど、一度も見たことがない。