彼は一通りスマホを操作した後、スッとあたしにスマホを差し出す。 「ねっ?なかったでしょ?」 「うん。なかったみたいだね」 「ほらー、やっぱり!!あたしは盗撮なんてしてないもん」 しようとしていたっていうのはナイショ。 心の中でにんまりと微笑んだ時、彼があたしの笑顔を飲み込むようにニコリと笑った。 「そっか。じゃあ、あれは盗撮未遂だ。何か勝ち誇ってるみたいだけど、未遂でも捕まるからね」 「……は!?」 ま、ま、マジーーー!? 嘘嘘嘘。そうなの!?