「と、撮ってないけど!?」 「いや、撮ってたでしょ?」 「ううん、撮ってない!!」 「ふぅん。認めないんだ?」 「認めないもなにも、撮ってないもん。ほらっ、スマホ確認してみて?」 彼が『盗撮』と声をかけてきたことで、シャッターを押すチャンスを逃していた。 ふふっ。どうせいくらスマホを見たところで証拠はない!! 勝ち誇った気持ちになってスマホを彼に差し出す。