「杏の全部、俺がもらうね?」
その言葉と同時に床に押し倒された。
「遥斗……?」
「逃げるなら今のうちだよ。始めたら止める自信ないから」
「そんなこと聞かないでよ……――。遥斗のイジワル。昔はそんな意地悪言ったことなかったのに」
「だって杏ってイジワルされんの好きなんでしょ?」
「それはリカコが勝手に言ってただけで……――」
「……――本当は?」
茶色い澄んだ瞳に見つめられると……嘘はつけない。
「遥斗に……されるイジワルは……好き」
「よくできました」
満足そうに笑う遥斗は本当に天使のように眩しくてカッコよくてくらくらしてしまいそうになる。



