「今度もしまた杏に何かしたら……絶対に許さない」 遥斗の鋭い瞳からそっと目を反らして頷くヒロキ。 ヒロキが負けるところなんて初めて見た。 いじめっ子vsいじめられっこの対決はいじめられっこの全面勝利だった。 「杏、いこう」 こちらに歩み寄ると、遥斗はそっとあたしの手を引いて歩き出す。 「杏……今までごめん……」 すると、後ろの方で蚊の鳴くような声がした。