遥斗はバカじゃないし、鈍感でもない。 だからこそ、あたしがリカコのことで悩んでいることは知っているはず。 それなのに、リカコの腕を振り払うこともなく毎日一緒にいるところを見ると不安になる。 遥斗の気持ちがあたしから離れて、リカコに向き始めているんじゃないかと。 それに、リカコは遥斗をどんな手を使ってでも自分の物にしようとする。 昔からそうだ。 欲しいものを見つけると、駄々をこねて結局最後は自分のものにして満足する。