こっちに向かって歩いてくる背の高い二人組の男の子。 そのうちの一人に見覚えがあった。 「……――ねぇ、涼子の好きな男の子って……」 「そう。今、遥斗君と一緒にいる男の子。入山陸(いりやまりく)くん」 涼子に気付いた入山君がパァッと顔を輝かせて隣を歩く遥斗に何か声をかけている。 遥斗がこちらに視線を向けた時、バチッと目が合った。 数メートルの距離にいる遥斗。 遥斗はあたしに気付き、ほんの少し表情を緩める。 その表情にドクンッと心臓が鳴って、胸が苦しくなった。