「それでね!そこの、っキャッ!」 「真宵⁉︎」 清ちゃんと話に夢中になってたから、反対から来てた人にぶつかって尻餅をついてしまった。 「ご、ごめんなさいっ」 清ちゃんの差し出してくれた手につかまりながら謝る。 「…本当だよ」 「ちょっ!あんたね!」 「清ちゃん!いいの!私が話に夢中になって、周りが見えてなかったから…」 勇気を持って顔を上げると、目の前に立っていたのはミルクティー色のふわふわの髪の毛先を弄んでいる無造作ヘアーをしたメガネをかけた男の人だった。