「でも……これから君は色々なモノ達に狙われるようになるよ。
もしかしたら、守りきれないかもしれない……!」

そっと彼の唇に指を当てそれ以上の言葉を紡がせないようにした。

「守りきるとか守りきれないとかそんなのどうでもいいの……
私の傍をもう離れないで……
離れられないようにして……」

「っ!」

きつく抱きしめられる。

「もう……独りにしないよ。絶対に!」

「うん、ずーっと傍に居てね」

木々はさわさわとまるで私達を歓迎しているように優しく包み込んでくれていた。