手紙風に書かれた歌詞が和のリズムと和の音階で調和する。

阿久悠氏による歌詞。

幾つもの昭和のヒットソングは、彼の手により生まれ、たくさんのミリオンセラー歌手が生まれたという。


長崎県佐世保市にも彼の歌碑がある。

春は菜の花、秋は秋桜で彩られる展海望。

「美しき天然」に歌われた180度の大パノラマから望む、九十九島の島々と青い海のみえる丘にそれはある。

佐世保市の市民大学「させぼ夢大学」が、地域起こしのために手掛けた阿久悠氏作詞と羽田健太郎氏作曲による歌は、大パノラマを鮮やかに浮かび上がらせる。


阿久悠氏の歌詞は、風景をただ取り込んだだけには終わっていない。


夕映えに照らされ煌めく海と島影、春夏秋冬移り変わりながら海を見下ろす丘と九十九島の島々と海を知らない想い人に育った故郷を伝えるような、優しさと暖かみに溢れている。