「違う…違うよ…」

「ん?何が違うの?ん?」

「こんなの…
桐野くんじゃないっ!!」




私は走って保健室を飛び出した。






無意識に走って、辿り着いたのは、図書室。




「はぁ…はぁ…はぁ…。
うっ…うわああああんっ!」




私は誰もいない図書室で、思い切り泣いた。



違う!違う違う!!

あんなの、桐野くんじゃない!!



何であんなこと言うの!?

最低最低…信じられない!!




今まで私が図書室で会って来た桐野くん。

私を遊び道具としか思っていなかった桐野くん。



どっちが本当の、桐野くんだったの…!?



もう…

わからないよ…。




私の気持ちが…

わからないよ……。