「…んっ」 目覚めると、なぜかホッとした。 まだ意識がボーっとしているけど、眠気は完全に吹き飛んだらしい。 体を起こすと、私は驚いた。 「…んっ!?」 ベッドの隣に、桐野くんがいたのだ。 本当、どこにでも現れるな…! てかここ、どこ…? 「あら、起きたかしら?」 顔を覗かせたのは、見知らぬ女の人。 誰? 「初めましてね。 あたしは土木沢(とぎさわ)高校の保健室の先生よ。 あなたは…この間転入してきた、柏木夢子ね?」 「あ…はい」 保健室の先生? 初めて見た…。 結構美人さんだなぁ。