ある日の放課後。

私はクラスメイトの藤崎(ふじさき)くんと一緒に、日誌を書いていた。



今日私と藤崎くんは日直の日だったからね。



藤崎くんはクラスでは発言をあまりしない、目立たない方だけど、優しくて気配りが出来るから、男女関係なく友達は多い、私とは正反対の人。

その上、サラサラの黒髪に整った顔立ちをしているから、先輩後輩関係なくモテるらしい。

イケメンだとは思うけど、正直桐野くんよりは下だな。

…言わないけど。




「藤崎くん、お疲れ様」



日誌を書き終え、緊張しながらも話しかける。

舞耶たちと言う友達は出来たけど、クラス全員とは友達に離はなれていない。

その上藤崎くんは男の子だし。

緊張しちゃうなぁ…。



「柏木さん、この後暇?」



藤崎くんは笑みを浮かべながら、聞いてくる。

こんな光景、舞耶が見たら「イケメン!」とはしゃぎ、ミナが見たら「ケッ」と嫌そうな顔をして、香枝なら「彼氏の方がイケメンだわ」とか地味にのろけそう。



「この後?
何もなくて、家に帰る予定だけど…?」

「なら買い物、付き合ってくれないかな?」



はい?買い物?

何故私?