「ここだ!
ユメ絶対気に入るよね?」



桐野くんが案内してくれた場所。



「わぁ…!」



それは本屋だった。



「ここの本屋大きいらしいよ。
ユメは本が好きだから、本屋とかも好きかなって。
だから連れてきたんだぁ」

「そうなんだ…!
ありがとう桐野くん!」



古い図書室より、やっぱり本の多さは違う。

私は早速、本屋へ足を踏み入れる。



やっぱり探すのは、好きな出版社。

私が好きなのは、私が利用する小説投稿サイトから出た本を出版する会社。

その名も『クローバー文庫』。

縦に書かれた小説だけでなく、ケータイ小説も多数出版されている。



「ユメ何探しているんだ?」

「『クローバー文庫』なんだけど…」

「『クローバー文庫』なら、そこだけど」

「あったぁ!」



高い天井ギリギリの高さの本棚には、多くの『クローバー文庫』の本がある。

私は色々な本を手に取る。



やっぱり良いなぁ。

どの本も、面白そう!!