「ねぇ~、萌、放課後遊びに行かない?」
……きた。
「あ、あの…、ご、ごめん…」
「少しだけでもいいの!ちょっと……、相談したいことがあって…、でも、私が本当に相談できるのは萌くらいだから……」
「………」
前の私だったら感激してついて行ってた。
でも、今の私は違う。
「ごめん」
「えっ?」
「今日はさとしと先約があるんだ。また後でね」
「………う、うん」
私がきっぱりと断ったからか、呆気に取られていた千歳。
「そ、そうだよね…。ごめんね、デートの邪魔して。楽しんできてね。じゃあ、また後でいいや。バイバイ」
「ごめんね、バイバイ」
……ふぅ。
これで第一関門クリア。
次は…。
「萌?」
「ん?どうしたの?さとし」
「準備出来た?」
「うん」
「じゃ、行こっか」
「うん!」
これ、前にはやんなかったな…。
「待ってよ~」
キュ
「?」
さとしが前を向いたまま、私の手を握った。
「え…」
どんどん顔が赤くなっていく私。
ちらりとさとしを見ると耳まで赤くなっていた。
「さとし……かわいい」
「なっ!?」
フフッと笑うとさとしは照れたようにそっぽを向いた。
その姿も愛おしい。
「ああ~、幸せだぁー!」
私が言うと同意するかのように握る手の力を強くした。


