「……で、どうやって過去に戻るんですか?」
「簡単です。こちらを差し上げます」
手渡されたのは小さな懐中時計。
金色で蓋をパカッと開けるようになっている。
きらきらと輝いていること以外はごくごく普通の時計だ。
「あの~、これがどうしたんですか?」
「この時計の上に時計の針を合わせるところがあるでしょ?これで時計の針を戻したい時間に合わせればいいんです」
「……はぁ」
「何日でも戻せますよ」
「……あの、例えば、例えばですよ?何年も前に戻ったりすることって……」
「もちろん、出来ますよ」
「じゃ、じゃあ、未来に行ったりとかは…?」
「お安いご用です」
「うそ!」
私は改めて時計をしげしげと見る。
こんなどこにでもあるような時計なのに…。
「まぁ、試しに使用してみてくださいよ。驚きますから」
「………はい」
私は半信半疑で時計を持ち帰った。


