「なるほど」
「…でもっ！誤解なんです！」
「誤解……とは？」
「私、誰かにつけられてて、途中で先生に会って事情を説明したら一緒に帰ってくれるっていうから…」
「そこを誰かが撮っていたと？」
「…はい」
「しかし、一体誰が？」
「わかりません」
「つまり、誰かがあなたを嵌めようとした……ということですか？」
「…だってそうとしか…」
「一つ考えたんですが、あなたの親友……ということは？」
「そんなことっ……！」
「あくまでも可能性の話です」
千歳が犯人？
そんなはずはない。
だって私達は……、唯一無二の親友でしょ？
今はただ、周りに流されてるだけ。
千歳だったら私がやってないって信じてくれる。
そのとき、『デスイーター』が感心したように「ほう…」と呟いた。
「素晴らしい友情ですね」
私はそれが純粋に嬉しく、「はい！！」と満面の笑顔で応えた。
しかし、『デスイーター』は心の中でこう呟いていた。
『その素晴らしい友情が偽りだと知ったとき、あなたはどうなるんでしょうね』
と…。
そんなことも知らずに単純な私は千歳との仲を誉められたと勘違いをし、前から突き刺さる冷たい凍るような視線に気付きもしなかった。
