デスゲーム




「……さとし……?」

恐る恐るさとしに近づくと、さとしは絶対に目を合わせないように俯いていた。

「……さとし…、どうしたの…?みんなもおかしいよ…。一体どうしたっていうのよ」

なんで急に態度が変わるのよ。

「私が一体なにしたっていうの!?」

遂に堪えきれなくなった私は叫んだ。

「おかしいのは萌だよ」

…え?

「…私…?」

「これ、どういうこと?」

そう言って千歳が見せてきたのはケータイの画面。

そこには『イケメン先生』として女子から絶大な人気を誇る保険医と私が一緒に歩いている写真が載っていた。

それだけじゃなく、私が先生に抱きついている写真、玄関先で向かい合っている写真、先生が私の肩を抱いている写真なんかもある。

…うそ、なにこれ。

…あのときだ…。

「…違う…。誤解だよ!!」

「じゃあ、どう説明するの?朝みんなに匿名で送られてきたんだけど」

……匿名…?

みんなに……?

ハッとさとしを見ると決まりが悪そうに目を逸らされた。

まさかさとしにも…?