「なかなか良いもんだったな、プラネタリウム」
いま琴子たちはショッピングモールの中のカフェでランチを取っている。
如月は秋野菜乗せキーマカレーで、琴子はロコモコ丼だ。
南国風の店内は、かかっている音楽も含めて夏に逆戻りしたような雰囲気だった。
「ですよね。映画ほど考えながら見なくて良いし、値段も安いので」
「確かに500円で見れたのは驚きだった。案外安いんだな」
たわいない話をして、ランチを食べて。
きっと周りから見たらカップルに見えるのだろう。
この人ともし付き合ったら、こんな風にして過ごしたりするのか。
それは琴子の想いに関わらず、思いの外しっくりくるものだった。
沈黙が落ちても、あまり気にならなくなっているのがその証拠でもあるようで、なんとなくこの上司とこうしていることが当たり前になってきているのが腑に落ちない。
「くっ、それが課長のやり方ですか……っ!
これだから大人の男は……!」
「何言ってんだお前」
「すみませんつい心の声が」
「お前俺のこと心の中で結構言いたい放題なのな」



