悪縁男子!~心ごとアイツに奪われて~

柳だけじゃない。

小柄な身体で、どこまでも届きそうな歌声を響かせる涼平くんも、1ミリもリズムが狂わない演奏をする相模くんとサブさんも。

4人それぞれが完成されているみたいに思えて、とにかく素敵だった。


「柳はホントすごいよな。こんなギターテク持ってるの、軽音部の中で一番だと思うよ」


感心したように言うのは相模くんだ。

涼平くんも、うんうんと頷きながら続ける。


「先輩達も一目置いてるしね~。そんな神の指だから、きっと夜のテクニックの方も……」

「試してみるか?」

「いやん♪ やめてー」


……バカだ、この二人。

じゃれ合う涼平くんと柳の下ネタ話に、手で口元を隠して失笑するあたし。

さっきまですごくカッコよかったのに、このギャップは何なんだ。


俯くあたしに気付いた柳は、真顔でこんなことを言う。


「あ、冗談だぞ? 俺がこの指使うのはギターと女だけだから」

「わかってるよ!」


……って勢いで答えちゃったけど、女の子にそーいうコトしてるわけ?

その器用な指先で、誰かに触れているの?


もしそうだとしたら、なんか嫌だな……

って何を考えてるのあたしは!!