悪縁男子!~心ごとアイツに奪われて~

あたしの手を取って「よろしくー♪」と握手する涼平くんは、ニコニコ笑顔が可愛い天使のような男子だ。

ただ、すごいテンション高いけど……。


戸惑いつつ、とりあえず笑っておくあたしから、涼平くんの首根っこを掴んで離した柳。

少し背の低い涼平くんを、無愛想なまま見下ろす。


「親友であり心友? うまいこと言ってんじゃねーバカ王子」

「ひど! 俺のこと嫌いなわけ!?」

「嫌いだったらお前とバンドなんか組んでねーだろ」


へへへへへ、と笑い合う二人。

お笑いコンビの漫才で見たなコレ……。とりあえず二人の仲が良いのはわかった。

すると、あたしの前に今度はまた別の男子が現れる。


「こんにちは、ひよりちゃん」


うわ、正統派の爽やかイケメン……!

サラサラの黒髪に嫌味のない笑顔がとっても素敵だ。しかも紳士的。

「こんにちは」とかしこまって挨拶すると、柳が彼の肩にぽんと手を乗せた。


「メンバーの紹介は相模(サガミ)に任せた。この人、成績は学年ナンバー1の優等生だから」

「それ関係なくない?」

「まーまーよろしく。俺、手ぇあっためるから」


ひらひらと手を振った柳は、長い机の上にあたしの荷物を置くと、ストーブの前にちょこんと腰を下ろした。