悪縁男子!~心ごとアイツに奪われて~

「二人は大崎くんのこと、何とも思ってないのよね?」


──ドキリ、小さく胸が音を立てる。

別に、ただの幼なじみとしか思ってないのに……何で。

そんな少しの動揺を隠し、亜美と目を見合わせて頷く。


「ならよかった。協力してね」


安心したように笑うリカは、残りのチーズケーキを幸せそうに口に運んでいた。




予想以上に長居してしまい、いつの間にか外は闇が広がってきている。

急いでそれぞれ自分の分のお金を用意し、あたしがそれを集めてレジへ持っていくと、柳がのんびりとカウンター越しに現れた。


「ごちそうさま。すごく美味しかったよ」

「そりゃよかった。マスターが喜ぶわ」


笑みを見せながら骨董品みたいなレジを手際良く操作して、柳はレシートとペンを差し出す。


「ほら、番号書いて」

「あぁ……」


そういえば。

さっきのことを思い出し、さらさらと番号を書いて「はい」と渡した。


「さんきゅ」

「じゃあ……また」


笑顔で「ごちそうさまでした~」と言うリカ達と一緒に、あたしも歩き出そうとすると。