悪縁男子!~心ごとアイツに奪われて~

「涼平くんがそれを柳に伝えてくれたってことかぁ」


謎が解けて、グラタンを口に入れたあたしはふむふむと頷いた。


事情を聞いた柳は、朝一で登校してくるリカを待ち伏せして、一言お説教しようとしてくれたらしい。

そうしたら、あたしとリカがちょうど口論になっちゃったから、出るタイミングを窺っていたんだとか。


『あの時、リカちゃんが自分の口で“捨てた”って暴露してくれたから、遠慮なく注意出来た』

と、あいつは言っていた。


「勝手なことして、本当にごめん……」


頭を下げる亜美に、あたしはぶんぶんと首を横に振る。


「いいんだよ! むしろ、相談してくれてありがとう。たぶんあたしや亜美が注意したところで、事態は変わらなかったと思うし」


それどころか、さらにエスカレートしてたかもしれない。

柳の登場はかなり威力があったようで、リカやお嬢様グループの意気消沈っぷりは見ていてわかった。

きっと、もうあんなことはしてこないだろう。


亜美と微笑み合って、美味しいランチを再び食べ始めようとした時。

あたし達のテーブルに、誰かがトレーを持ってやってきた。

見上げると、無愛想だけど綺麗な彼女の顔があって、あたしは目を丸くする。


「リカ……!」