次の日のご飯を陽くんがすべて作る。

それが、お仕置きらしい。
陽くんの考えはわからないけど変なお仕置きだなと思った。
そりゃあ、陽くんが料理してるところを見るのはすごくハラハラするけど、料理自体が不味い訳じゃないしお仕置きになるのだろうか?
そんな心配は杞憂に終わった。

だって、私にとって何よりも辛いお仕置きになったのだから。

「おはよう。明日香ちゃん。ご飯、できてるよ」
陽くんの爽やかな声で目が覚める。
昨日はお仕置きにドキドキしてたけど、眠さが勝り仮眠程度の短い時間、睡眠をとった。
陽くんはその間に朝御飯を作ってくれたらしい。
「うん、おはよう。陽くん」
閉じかける目を擦りながら起き上がる。
普段は規則正しく寝起きしているから余計に眠い。
学校でも寝てしまいそうだなぁと考えながらリビングに行くと、陽くんが楽しそうに机に料理を並べていた。
「今日は…なに…かな……」
机の上を見て漠然とした。

何故なら机の上におかれた料理は私の大嫌いなほうれん草を大量に使った朝食たちだった。