放課後。



人が少なくなりはじめ、教室は静かになっていた。


さて、帰ろうかな。と立ち上がったとき


真琴が目の前にいて、


「ねぇ、ちょっと出かけない?」


いつもの明るいトーンとは違って、小さな声で弱々しいトーンに感じられた。


どうせ今日はハル先輩は帰りが遅い。


今日はバイトだ。


月曜日だけど入れなくなった同じ学校の人
のかわりに出ることになったらしい。


こんな日はいつも退屈でしょうがない。


それに、気まずそうに目を合わせては逸らす真琴のことが気になる。