~ハル先輩と私~



「ん?ちょっと待て…月2で帰ってる?」


それまで飲んでいたコーヒーをテーブルに置き、持つ手は震えている。


それと、打って変わってハル先輩は穏やかに紅茶を飲んでいる。


あきらかに、優さんの態度が変わり、


なにごとだと思い、両者を見る。


「お前…なんで俺には連絡しなかったんだぁ!」


そこで、私は理解した。


つまり、そう言う事なのだろう。




思わず“ぷっ”と吹き出しそうになるのをこらえる。


「お前に会ったのはお盆とお正月だ!お前が月2で帰ってるのに俺は年に2回!2回だぞ!!2回しかあってねぇよ!!」


もうダメだ。「ふっ」と抑えていた笑いが溢れ出す。


店内だから声を出さないよう我慢する。


ハル先輩がびっくりといった顔をしているのがわかる。