私はお母さんを起こす。
お母さんは「あとよろしくね」と言い残し、寝室へと歩いていった。
私は肌の手入れをし、髪を乾かすと階段を上り、自分の部屋へと入った。
いつもなら音楽を聴きながら勉強をするところだけど、さすがに眠たいのでベッドに潜り込む。
目覚ましを設定し、音量も注意深く確かめたところで、私は眠りについた。
「彩香!!遅刻するよ!!」
遅刻という言葉に反応し、勢いよく体を起こした。
「えっ!?今何時?」
すぐ横に置いてある携帯で時間を見る。
7時12分だった。
なぜ私は目覚ましに反応しない体になってしまったのか。
自分の部屋から飛び出し、転けそうな足取りで階段を下りた。
「なんで起こしてくれなかったの!」
リビングに入って早々、お母さんに文句を言いつける。
「起こしたのに起きなかったあんたが悪い」
「目覚まし鳴ってなかったもん」
「鳴ってたよ」
そんな言い合いを無視して、妹は「いってきまーす」と中学校の鞄を持ってリビングのドアを開ける。
お母さんはパタパタとスリッパの音を鳴らして、妹の後へついていく。

