「ん...」
眠りから覚めた私は、顔のすぐ横にある携帯を触る。
中途半端に目を開けながら時間を確認する。
23:30
え?
想像もしていなかった数字に驚いて、私は飛び起きた。
「え、え?」
多分、携帯がおかしくなったんだ。
暗くした画面をもう一度明るくしてみる。
23:31
部屋のドアノブを回し、大袈裟に階段を下りた。
リビングからは電気の灯りが漏れている。
「お母さんっ!!」
リビングと廊下を繋ぐドアが突然音を立てたことに驚いたのか、ソファーに座りながらテレビを見ているお母さんと目が合う。
「なんで起こしてくれなかったの」
「もうちょっと静かに開けられないの?」
「わかったから。それより、起こしてくれてもいいじゃん」
私が言いたいのはドアを勢いよく開けたとか、そんなのじゃない。
なぜ起こしてくれなかったのかということだ。
「起こしたよ」
「嘘。起こされたら気付くもん」
「夕飯のときに起こしに行ったけど、あんた起きなかったんじゃない」
「どうやって?」
「起きてって」
あなたは声をかけられただけで起きるのですか?
「叩き起こして、これからは!
蹴ってもいいから!!」
もし、今起きてなかったら次の日までぐっすりだわ、私。
あわよくば遅刻なんてことになりかねない。
「だったら携帯あるでしょ。
目覚まししときなさいよ」
「あれじゃあ起きれないもん」
私は言い逃げするかのように、リビングを離れ、お風呂場に直行した。

