「お前の思う通りにいったらつまんないだろうが」
「は?」
少し強気になった私は眉を寄せ、小野くんを睨みつけた。
口角をあげた小野くんは鼻で笑う。
「ていうことで、改めてよろしくね」
もうあんたの本性なんて知っているわけであって、今さら猫かぶっても意味ないのにさ。
王子様スマイルで差し出す小野くんの手。
絶対によろしくなんてしない。
私はポケットに手を突っ込み、握手はしないアピールをした。
上の方から舌打ちのようなものが聞こえ、腕を掴まれる。
「ちょっと‼︎」
ポケットから出された私の手は素早く包み込まれた。
「よろしくねって言ってるじゃん」
小野くんは私の手をぎゅっと握った。
「痛いから離して」
顔も見ずに言うと、小野くんは「面白くねーなお前」と低い声で私の手を振り上げ離した。
なにこいつ。
「言っとくけど、あんたの本性なんかバラそうと思ったらバラせるんだからね」
奴の弱みを握っている私。
そうやって俺様気取れるのも今のうち。
「だから何?」
「へっ!?」
あれ...思ってたのと違う反応...。
「バラしたいんならバラせば?
俺だってお前が俺にしたこと言えるんだけど」
言い返せない。
小野くんは「まあ」と溜息交じりに「お前が言ったら、の話だけど」と馬鹿にした。
さっきから人を見下しやがって。

