そこにいたのは…… 黒い髪に鋭く、だけど少しくすんだ瞳…そして、黒い服……… 「しっ、執事ぃぃぃぃぃ!?」 わたしは後ずさり、おたけびを上げてしまった。 しかもどうやってはいってきたの!? もしかして、お母さん合鍵渡したのか? 「ハハハハッ、どうしてそんなに驚かれているのです?」 「えっ?」 だが、笑い方を見るとなんか優しそうな人だ。 「しかし、お嬢様。こんなところでコケるなんて、 あなたは本当に『バカ』なのですね。クククク」 ………へ?