家に帰るまでの間、あたしは一言も話さなかった。 


それは隣にいる蓮も同じだった。 



家に帰った途端、あたしの目から涙がこぼれはじめた…

溢れる涙が止まらない。 

行かないでって言ったら蓮の夢を壊しそうだったから。 


だから、それだけは何も言えなかった。


あたしの止まっていた時間は蓮が動かしてくれたから…



だから…


蓮にも自分のやりたい道へ進んでほしいと… 


そう、思った。