「ここに座ろっか」
あたしと亜美はベンチに腰を下ろした。
「なんか寒いね」
「うん」
うわっ…ほんと肌寒い。
あたしは体を擦った。
「ほら…これ着とけよ」
あたしの膝の上にブレザー…
思わず顔を上げるとそこにはジャージ姿の蓮が居た。
「えっいいの?」
「寒いだろ」
「うん。ありがとう」
あたしは制服の上から腕を通さずに蓮のブレザーを羽織った。
「えっいいなぁ〜優花。あたしも俊に借りよーっと…ねぇ蓮、俊どこにいるの?」
亜美は俊を探してる。
「俺があいつのん取ってくるわ」
「蓮ごめんねー」
蓮は走って俊のブレザーを取りに行った。



