お父さんが居なくなったと言う出来事に、少しずつ笑顔も前より出来なくなってた。 

そんなある日、あたしは撮影が終わり公園の近くをトボトボ歩いていると1人の男の子が公園の中でサッカーボールを蹴りながら遊んでいる姿を見た。 


私はただその男の子を暫くの間、ずっと見ていた。楽しそうに蹴るその笑顔が何ともいえないくらいに嬉しそうだった。

見るからにあたしと同じ年くらいの男の子。 

暫くの間眺める様にずっと見てると男の子はあたしの存在に気付いたのかこっちに走ってきて思わずあたしは少し身を引いた。 


「美山優花ちゃんだよね?」


突然話しかけられた事にあたしは少し躊躇う。


Γ何であたしの事…」


思わず出た言葉に男の子は薄ら笑みを漏らし、


Γだって人気じゃん」


そう口を開いた。