肉食系男子に、挟まれて~アザーストーリー~【完結】



「お邪魔しまーす」

「どうぞ」


綺麗になった部屋を見て、春斗は感嘆の声を漏らす。



「綺麗になったね」

「頑張ったからね」


褒められるとやっぱり嬉しい。
まだまだ綺麗にする箇所はあると思うけど。


その前の惨状を彼は知ってる。
それを踏まえた上の言葉だからこそ、素直に嬉しい。


少しだけニヤつく私。
そんな私に気付いたのか、春斗は体をこちらに向けるとその手を頭に乗せた。



「よしよし。偉いっ」

「子供じゃないし」

「いいじゃん」


歯を見せながら笑うと、尚も春斗は頭を撫で続ける。


何だよ、なんか照れるじゃないか。


口を尖らせて、ぷいっと顔を背けると春斗は楽しそうに笑っていた。