―翌日 いつものように出勤をすると、以前に一度だけあった、あの空気を感じた。 …菜実がここにいる。 アタシの顔を確認するような、あの独特な空気。 「おはようございます」 アタシはこの独特な空気を掻き消すように中に入ると、奥から店長が出て来てアタシに言った。 「いやぁ、双子だったんだね?今日から妹さんにも働いて貰うから」 やっぱり…。ここに居るのか。 そう思った時、奥から菜実が出て来た。 「奈菜、今日から宜しくね。私の名前を使ってくれてありがとう」