「俺ら、勉強するんだ。邪魔だからどっか行って」
亮太郎くんの冷たい声が気まずい沈黙の中響く。
やっぱり、怒ってるよね……
「……別に。芽依は家帰ってから俺と勉強できるんでいいと思いますよ?」
今度は、あっちゃんの冷たい声。
な、何この雰囲気……
あっちゃん、岡田さんと亮太郎くんに気持ちバレてもいいの?
私たち、姉弟なのに……
チラッとあっちゃんを見ると、強い瞳のあっちゃんと目が合った。
その瞳は、何かを覚悟したような瞳で……
「あっちゃん……?」
ねぇ、あっちゃんにはできるの?
すべてを捨てること。
姉弟で愛し合うこと。
私は、怖くて仕方ないよ……
「ね、ねぇ!!」
強い瞳のあっちゃんと、泣きそうな瞳の私が見つめ合っているところに、岡田さんが入ってきた。
「4人で、遊園地行かない?」
「え?」
「ほら、タブルデート!!テスト終わった週の日曜日に!」
不自然にテンションが高い岡田さんの声が遠くのほうで響いてる感覚。
ダブルデートって
あっちゃんと岡田さん
亮太郎くんと私
ってことだよね?
絶対嫌!!
岡田さんがあっちゃんにベタベタ触るところなんて見たくないもの。
「いいんじゃない?」
亮太郎くんの低い声が響く。
嫌だよ。
あっちゃん、お願い、『行かない』って言って……!
「俺もいいっすよ」
「………っ」
なんで……
「じゃぁ、決まり!!」
こうして、2週間後のダブルデートは決まった。
私はあっちゃんがわからなくて、ただ困惑するばかりだった。
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