入学式の日。
俺は柄にもなく緊張していた。
新入生代表挨拶。
首席だった中学からの親友・朝陽は代表挨拶を断って、俺に大役を押しつけた。
あの野郎、入学式が終わったら親友やめてやる。
さっきから、緊張してる俺に気付きもせずアドレス聞いてくる女達にはうんざりするし
これと言って可愛い女もいないし
俺はイライラしながら入学式を待っていた。
「なぁ」
「………」
俺のイライラの一因である朝陽が話しかけてきた。
「あの娘達可愛くね?」
朝陽のその言葉に、イライラも忘れて目を丸くした。
朝陽は女に興味がないから、女を可愛いと思う感情もないのだと思っていた。
「どこ?」
「あそこ。ドアの前に立ってる二人」
俺は教室のドアに目を向ける。
………確かに。
一人は背が高くて美人な感じ
もう一人は小さくて、守りたくなる可愛い系かな
「俺、クルクルがいい」
クルクル……あぁ、パーマかけてる背高いほうね
俺は……
「俺は、リスだな」
「ふぅん」
リス……背低いほう
よかった、朝陽と被らなくて。
………そう。
クルクルが加瀬みなみ
リスが平岡芽依だ。
*

