「おはよー!!明日奈ー」




「おはよっ、七」




「あれ、明日奈今日元気だね」




何かあったのかな。




「実はね」




そう幸せそうに明日奈は私の耳元で言った。




ー。




今は昼休み。





「明日奈!!詳しく聞きたいっ、屋上行こっ」




「えっ、ちょっ、ちょっとー」




私は明日奈を引っ張って屋上へ連れてく




『私ね、昨日会ったの』




『会ったって??』




『彼方君だよ』




あぁ、彼氏さんかっ。




て、てか!!





『えっ!!会えたの!!??』




『うん』




明日奈はにっこり笑う。




『良かったじゃん!!』




『まあーねー』




ってな訳だ。




「なに話したの??」




生憎人は誰もいなくて。





貸切状態だった。




私は気になって明日奈に聞く。





「それがね??」




明日奈は左手を私に見せる。




「これって…」




指輪…。




明日奈の左薬指には指輪が光ってた。




「買ってもらったの。会えないから、それを俺と思え、って」




「そっかぁー」




いいなー。




「あのね、彼方君この学校に受験するって」




「ほんと??よかったね!!」




「うん!!七のおかげだよっ」




「私は何も…」




「ううん、七のあの言葉がなかったら、私多分…」





明日奈って本当可愛いな。




「そっか」




「ありがとう」




明日奈は私に言う。





「ううん!!私も頑張るよ」




「うん、登端君はモテモテだもんね。取られちゃダメだよ??」




「ははっ、ないない」




って、事はないんだけど…。




「だって麗も告白したんだもん」




「…え??」




麗、ちゃん??





「え??…もしかして、知らなかった…??」




「…ぅん」




麗ちゃんが??




聞いたことないよ。




麗ちゃんだって言わなかったし、




登端だって…。




「ごめ、んね」




「ううん…」




そうだったんだ…




「でも、かなり前だから。気にしなくていいよ」




「うん」




そう言われて気にするのが私。




…。





頭から、離れない…。





嘘だよね…。





麗ちゃんが…





それからずっと、





明日奈の言葉が頭から離れなかった。