さ、帰るか。
俺は学校を出た。
たまたまこの時間に学校を出て、
たまたまあの場所で出会って、
たまたま同じクラスだった。
それが七世。
『お姉ちゃん取ってー』
帰り道。
小さい女の子と俺と同じ学校の制服を着た女がいた。
『えっ、これっ??』
そいつは無理そうな声を上げる。
それは木にボールが引っかかってしまったらしい。
なに。
俺どうしたらいいの。
このままスルーしていいのか??
あいつらは気づいてねーかもだけど
俺、かなり後ろで歩く足止めちゃってんだけどな。
『取って取ってー』
『え、う、うん。ちょっと待ってね』
あいつ、どう考えても取れねーだろ。
手を伸ばしても全く届いてない。
てかちっさ。
『ん゙ー』
助けた方が良くね、これ…。
そいつはスカートに限らず頑張って木に登ろうとしていた。
『…はぁ…』
見てて辛い。
その時
『きゃあ!!』
『お姉ちゃん!!』
…あっ、ぶねー…。
間に合った。
俺は滑って落ちかけたその女を持ち上げた。
『え…??』
一瞬時が止まる。
『ほら、取れよ』
俺は持ち上げたままそう言う。
『あ、はい…』
ボールまで手は届き、俺はそいつを下ろした。
『ありがと、お姉ちゃんっ、お兄ちゃんっ』
『ううん、私は何も…』
『礼ならねーちゃんにしときな。じゃーな』
俺はその場を去ろうとした。
『待ってっ』
『…』
俺は背を向けたまま止まる。
『あの、ありがとう…』
『…』
俺は振り返る。
『助けてくれて』
…。
笑顔が可愛かった。
ずっと忘れられなくて。
そしたら翌日同じクラスって知って。
なんか、そいつのことばっかり気にしてた。
俺は学校を出た。
たまたまこの時間に学校を出て、
たまたまあの場所で出会って、
たまたま同じクラスだった。
それが七世。
『お姉ちゃん取ってー』
帰り道。
小さい女の子と俺と同じ学校の制服を着た女がいた。
『えっ、これっ??』
そいつは無理そうな声を上げる。
それは木にボールが引っかかってしまったらしい。
なに。
俺どうしたらいいの。
このままスルーしていいのか??
あいつらは気づいてねーかもだけど
俺、かなり後ろで歩く足止めちゃってんだけどな。
『取って取ってー』
『え、う、うん。ちょっと待ってね』
あいつ、どう考えても取れねーだろ。
手を伸ばしても全く届いてない。
てかちっさ。
『ん゙ー』
助けた方が良くね、これ…。
そいつはスカートに限らず頑張って木に登ろうとしていた。
『…はぁ…』
見てて辛い。
その時
『きゃあ!!』
『お姉ちゃん!!』
…あっ、ぶねー…。
間に合った。
俺は滑って落ちかけたその女を持ち上げた。
『え…??』
一瞬時が止まる。
『ほら、取れよ』
俺は持ち上げたままそう言う。
『あ、はい…』
ボールまで手は届き、俺はそいつを下ろした。
『ありがと、お姉ちゃんっ、お兄ちゃんっ』
『ううん、私は何も…』
『礼ならねーちゃんにしときな。じゃーな』
俺はその場を去ろうとした。
『待ってっ』
『…』
俺は背を向けたまま止まる。
『あの、ありがとう…』
『…』
俺は振り返る。
『助けてくれて』
…。
笑顔が可愛かった。
ずっと忘れられなくて。
そしたら翌日同じクラスって知って。
なんか、そいつのことばっかり気にしてた。

