「おまたせ」

私はみんなのところに戻る。

「七、遅かったけどなにかあった??」

明日奈はとても心配してくれた。

「ううん、さっき登端と会ってね」
「来てたんだ」
「うんっ」
「なになにー、なんの話ー??」

そう麗ちゃんは話に入ってくる。

「ううん、なにもっ」

よく良く考えたら私、登端から助けてもらったんだ。

嬉しかった。

『なぁ』
『ん??』

洋服を着た私。

正直言って、登端はこれ見て何も思わないのかな。

やっぱ私、興味もたれてないのかな。

『…一緒帰ろうぜ…』

言いにくそうにそう言った登端。

可愛いなって思っちゃった。

『うんっ』
『じゃあ、出口で待ってる』

それだけ言って出ていこうとした登端を私は呼び止めた。

今なら二人だし、

聞けるかもって。

そう思ったから…。

『登端、は…あの…』
『…なに』
『ぅん…私のこと…好きですか…』

勇気を出して言ってみた。

どうやらこれが私にとっては精一杯で。

もしも嫌いって言われちゃったら、

って考えてたら涙が出てきた。

『なんで泣くんだよ…』
『ごめっ、』
『俺さ』
『…』
『昔からずっと、彼女にしたやつから愛情表現が悪いって言われてたんだよね…』
『…』
『お前もそんな風に思ってただろ??』
『…ぅ、ん…』
『…そっか。ごめんな』
『…ううん』
『俺の気持ちを何度も言ってもそんで別れたりしたらその後がバカバカしいし』
『やだよ…っ』
『え??』
『やだ、そんなのや…私は…大丈夫だよ??別れたくない…』

そんなの、考えたくないよ。

『泣くなよ、大丈夫だって。俺も分かれるつもり更々ねーよ』
『えっ??』
『…ふ。ばーか』
『いてっ』

私にデコピンする登端。

『好きだよ…』

…。

え、いま…

『聞こえなかった??』
『う、えっと…』
『もう言わねー』

登端は私に背を向ける。

『えっ、なんでよーっ』
『なんて二回も言うんだよばか』
『またばかっていったなあ!!』
『別に??』

私は後ろから抱きつき、こう言ったんだ

『うんっ、私も大好きー』

と。

初めて気持ちが繋がった時の嬉しさ

私は今でも忘れない。