お試し彼氏

「うぁっご、ごめんなさい!〜〜っ//」

今日がいちばん自分のドジさを恨むだろう。
一条君に2回も寄りかかるなんてっ!

謝っても謝りきれないよ!
と、恥ずかしさで頭がパンパンになっていると、一条君は表情を変えて私を見た。

「さっき言った事の返事、ちょうだい?」

…夢だと信じたかったそれは、
今の一言で、夢ではなく現実だと頭に植えついた。

兎に角、ここは真剣に。
さっき、空き教室で言われた一言を頭で振り返ってみた。

『ねぇ……。あいつじゃなきゃダメな訳…?
僕が彼氏の一ヶ月試してみない?』

確実な爆弾発言。
あの時は頭が追いつかなくてしょーとしちゃったけど、今度はちゃんと言わないと。。。
顔を上げると、真剣な顔の一条君。

ドキドキと胸が鳴るけど、
それは如月君の時のとは違って、恋ではないと分かっている。
だから、無闇に答える事も出来ない。

「いいよ。僕の事は好きじゃなくて。
お試しだから。1ヶ月のお試し期間。」

ね?だからさ。
そう、一条君は私に言った。
なんで、お試しなんてするんだろう?
何で私にお試し期間をくれるんだろう?
そんな疑問があったけど、
何て伝えればいいか分からず、結局心の奥に詰め込んだ。

「えっと、その……じゃあ、、



1ヶ月、だけ。」


なんか、告白されたみたいだな。
何て頭で思いながら、そのお試し期間を了承した。