「心君、早く出た方がいい!」
「ああ、わかった。また明日な」
「うん」
心君は靴を持つと、窓から木に移る。
降りて行くのを確認すると、私は窓とカーテンを閉めてベッドに寝っ転がった。
ガタガタと扉の奥で音がしてる。
何をしてるのかは見えないし、わからないけど。
「あやめ?」
カチャリと扉を開けると、お母さんは私がいる事を確認していた。
ベッドに突っ伏してるのを見て、寝てると思ったのか、それ以上声がかかる事はなく扉が静かに閉まった。
「……」
何で、狸寝入りだけでこんなに心臓バクバクとさせてるんだろ。
忘れてた。
お風呂、後で本当に入らないと。
心君に泣き顔や、色々見られたくない姿見られちゃったな。
でも、何も言わなかった。
ずっと心配してくれてた。
……やっぱり、好きだなって思ったよ。心君。



