武器もなく、素手だったのに。

あいつに血はついてたモノの、傷はついていない。
全て避けていたんだ。

…とてもじゃないけど、人間のしたことに思えない。

目の前で見ていたくせに信じられない。

きっと、この事をあやめを知る誰かに言っても信じてもらえないだろう。
だって、俺すら信じていない。


俺は。
何も知らない。





これが彼女達を呼び起こすことになったことを。
そんなきっかけを作ってしまったのは俺だと言う事を…。