「……っ!!」


ガバっと起き上がると、私は肩で大きく呼吸をした。


……あ、戻ってる。


私、戻ったんだ。

辺りは薄暗い。
だけど、月の灯りが窓から差し込んでいて、あの暗闇を思えばこんな暗さどうって事なかった。


携帯はどこだろう。
時間と、日付を確認したい。


カバンの中に入っていた携帯を取り出すと、あれからまだ二日と経ってない事に驚く。

そんなしか経ってなかったんだ。


時刻は二十時を五分過ぎた頃。
お母さん、いるんだろうか。


私は自分の部屋を出て、リビングに向かおうとした。
その時に聞こえた、言い合いする声。


……誰の?お母さんとお義父さん?


どくんどくんと心臓がうるさく鳴る。
音を立てない様に、ゆっくりとリビングへと進む。


明かりが漏れる場所まで近付くと、さっきまでは何を言ってるかわからなかった声がハッキリと聞こえた。