風呂から上がった殺樹は、俺の洋服を着ていた。
そして、俺を見付けてにんまりと笑う。
それに眉を顰めた。
「さて、寝ようかな」
「……」
「明日は、誰が出るだろうね」
「いい加減、あやめを出せよ」
「だって、あやめが嫌がってるんだから。
ユウナとか、嬉しがるかもな。草野君の事、気に入ってたっぽいし」
「ふざけんなよ」
「くく、怖い怖い。大好きなあやめに嫌われちゃうよ?」
「……」
何を言ってものらりくらりとかわされてしまう。
それにとてつもなく苛立ちを感じた。
だけど、きっとこう思わせようとわざと殺樹は言ってるんだ。
思うツボなのはわかってる。
わかっちゃいるけど、抑えられない。