多重人格者【完結】


「アン、俺の事わかる?」


アンは小さく首を振った。


「カンナは知ってる?」


コクンと縦に首が動く。


「ユウナは?」


コクンとまた動く。


「昴は?」

「……す、ばる、すき」


ちょっとだけ口角を上げると、アンはそう言った。
昴と仲良しなのか?


「……昴に代われる?」


それにアンはぶんぶんと首を振った。


「すばる、そときらい」

「……」

「すばる、アン、すき」

「……そうか」

「おにいちゃん、…すばるに、にてる」

「俺が?」


元気よくコクンっと首を縦に振る。
それに笑みが漏れた。