多重人格者【完結】


≪……お前は俺に身を委ねて、壊れたらいい≫



その、声の温度とか。
私を見る目つきとか。
怖くて、怖くて。

何処か、正常でない殺樹が怖くてたまらなかった。


恐怖に染まった私の姿を見て、殺樹は顔をくしゃっと歪ませる。



≪くく、俺は何があっても、あやめの味方だから≫



私は。
ここでも、逃れられない狂気を感じた。