多重人格者【完結】

どきどきと鳴る心臓を抑えながら、私はその女の人達と向き合った。
その中のリーダー格っぽい人が前へと出る。


「最近、心の周りをちょろちょろしてるらしいじゃん?」

「……」


寧ろ、心君が私の周りに来るんだけどな。
離れたいと思ってたのに。

でも、それは言えずに口を噤む。


「うざったいんだよね、目障り。
その所為で心の付き合い悪くなったし」


後ろの女の人は「そうだ!」なんて、同意する様に言っている。


「何か言いなよ!」


ガッとリーダー格の女の人が私の胸倉を掴む。
それに、びくっとなった。


怖い。
でも、私は何もしていない。
悪い事は何も。





≪……本当に?≫



そう、突然声が響いて胸がどくんと大きく跳ねた。